▼ 7月
● 7月2日
- 村田 英之 (弁護士)
- 時間外手当等請求控訴事件 判例集未登載 札幌高判 平成23年5月26日
- 一審判決言い渡し後、時間外手当及びこれに対する遅延損害金を支払ったことにより、付加金の支払いを命じた一審判決の判示部分が取り消された例。
- 道幸 哲也 (放送大学)
● 7月9日
- 迫田宏治 (弁護士)
- 京都市(北部クリーンセンター)事件 大阪高判 平成22年8月26日 労判1016号18頁)
- セクハラ、簿外管理等を理由とする懲戒免職処分の取消し請求を棄却した原審判決を取り消した例
- 中島 哲 (弁護士)
- 津田電機計器事件 大阪地判 平成22年9月30日 労働判例1019号49頁
- 継続雇用制度を導入した企業における再雇用拒否が違法とされたうえ、再雇用契約が締結されたものと認められた例。
● 7月16日
- 上田 絵理 (弁護士)
- ノースアジア大学(仮処分)事件 秋田地決 平成22年10月7日 労判1021号57頁
- 「大学の教員等の任期に関する法律」に基づく任期制の導入に伴い締結された任期制雇用契約下でなされた更新拒否が、不当な雇止めであって無効であるとして雇用契約上の地位の確認及び賃金の仮払いを求めた事案。
- 平澤 卓人 (弁護士)
- 積水ハウスほか事件 大阪地判 平成23年1月26日 労経速2098号3頁
- 原告の担当業務は政令5号業務に当たるから偽装には当たらず、ひいては、原告と被告派遣先との間で黙示の労働契約が成立していたとも認められないとして、地位確認及び賃金支払請求を棄却したものの、被告派遣先の所長から、派遣契約終了後、再び就労できる旨言及されたことによる原告の復職就労への期待は、法的保護に値するとして、これを侵害した行為を不法行為と認め、被告派遣先に対し30万円と遅延損害金の支払を命じた判決。
● 7月23日
- 高等法政研究センター主催講演会 『安心社会をどうつくるか? 少子化時代の社会保障改革』
- 村木 厚子 氏 (内閣府政策統括官)
宮本 太郎 氏 (北大教授)
● 7月30日
- 戸谷 義治 (学振研究員,北海道大学大学院)
- 日鯨商事事件 東京地判 平成22年9月8日 労判1025号64頁
- 被告の従業員であった原告が、被告による本件解雇は不法行為に該当するとして、未払賃金等の支払を求めた事案において、本件解雇は、解雇権を濫用してなされたものであり、著しく相当性を欠き、不法行為を構成するとして、原告の請求を一部認容した事例
- 山田 哲 (東京農大網走)
- 医療法人大寿会(割増賃金)事件 大阪地判 平成22年7月15日 労判1023号70頁
- 病院と老健施設を設置する医療法人に勤務する看護師らによる時間外割増賃金の請求について、タイムカード打刻時刻を基準として認定するのが相当であるとして、既払額との差額について請求が認容された例。
▼ 8月
● 8月27日
- 今野 佑一郎 (北大法科大学院専門研究員)
- ジョブアクセスほか事件 東京高判 平成22年12月15日 労働判例1019号5頁
- 「業務発注依頼書」を締結し、損害保険査定業務等に従事していた受注者と発注者との契約関係を、期間の定めのない労働契約とし、本件解雇が無効であるとした一審判決(東京地判平成22年5月28日(労働判例1013号69頁))が維持された例。
- 加藤 正佳 (司法修習生)
- レイズ事件 東京地判 平22年10月27日 労判1021号39頁
- 被告の従業員であった原告2名が,未払賃金等の支払いを求めた事案において,労基法41条2号の管理監督者該当性(消極)及び事業場外みなし制度の適用の可否(消極)等が争われた事例。
▼ 9月
● 9月10日
- 高波 千代子 (北大公共政策大学院修士課程)
- デンマークの医療保障制度
- 税財源で賄う公的主体による直接供給のデンマークの医療保障制度は、病院とプライマリケアの医療機能分化の徹底や地方制度改革の推進等により、ここ数年来、平均在院日数の短縮や病床数・病院数の劇的な削減を実現し、医療費削減に余念がない。世界で一番幸福な国ともいわれるデンマーク、患者満足度の高い医療を維持する仕組みとは何か。
- 山田 哲 (東京農大網走)
- 費用返還決定処分取消請求事件 大阪地判 平成20年12月10日 判タ1298号125頁
- 生活保護法63条に基づく返還金の額を定める処分が、同条にいう「資力」の取得時期の認定を誤ったものとして取り消された例。
● 9月24日
- 平澤 卓人 (弁護士)
- 富士ゼロックス事件 東京地判 平成23年3月30日 労判1028号5頁
- 従業員が出退勤の情報につき虚偽の申告等を行っており、それが判明してなされた退職の意思表示について、自主退職しなければ懲戒解雇がなされると信じ行われたものであり、錯誤による無効と判断した例。
- 辻村 昌昭 (淑徳大学)
- 協約交渉の最中に、OTM(協約に拘束されないメンバー)への《電撃的転換(Blitzwechsel)》をすることの是非が争われた事例から見るドイツの協約交渉法理
- BAG4.Senat 4.6.2008 4AZR 419/07 Urteil (連邦労働裁判所第4小法廷,2011年6月4日)
▼ 10月
● 10月1日
- 開本 英幸 (弁護士)
- 公認会計士A法律事務所事件 東京地判 平成23年3月30日 労判1027号5頁
- 公認会計事務所に勤務していた原告と同事務所との間の契約の性質を雇用契約とした上で,労働契約上の信頼関係を著しく損なうものであるとして,同契約の解除を有効とした裁判例
- 淺野 高宏 (北海学園大学,弁護士)
- 日本通運(休職命令・退職)事件 東京地判 平成23年2月25日 労判1028号56頁
- 異動内示に伴う不就労に対する休職命令、退職扱いがいずれも有効とされた例
● 10月8日
- 松田 朋彦 (北海道大学大学院)
- 学校法人加茂暁星学園事件 新潟地判 平成22年12月22日 労判1020号14頁
- 被告学校法人Yと有期雇用契約を締結しYが経営する高校に非常勤講師として勤務していた原告らの雇止めにつき、解雇権濫用法理が類推適用され、「社会通念上相当とされる客観的合理的理由」がないため本件雇止めは無効であるとした事例。
- 國武 英生 (小樽商科大学)
- 日通岐阜運輸事件 岐阜地判 平成23年7月14日 労経速2112号33頁
- 高年法9条1項に私法的強行性は認められず、再雇用を希望し、再雇用基準を満たしていても、再雇用契約が締結されない限り、労働契約上の権利を主張できる地位にないとされた例。
● 10月22日
- 井上 浩平 (北海道大学大学院)
- 国保一部負担金減免訴訟 仙台高裁秋田支判 平成23年1月19日 賃社1545号40頁
- 仙北市の住民が、仙北市に対して国民健康保険一部負担金減免申請をしたのに対し、同申請を不承認とした同市長の処分は、国民健康保険法44条による裁量の範囲を逸脱した違法なものであるとして、同処分を取り消した地裁判決の判断を支持した例
- 川村 行論 (北海道大学大学院)
● 10月28日(金)
- 長谷川 珠子 氏 (福島大学行政政策学類准教授)
- 日本ヒューレット・パッカード事件 東京高判 平成23年1月26日 労判1025号5頁
- 諭旨退職処分を受けた控訴人について、被控訴人が処分理由としている長期欠勤の懲戒事由を認めることはできず、処分は無効であるとして、控訴人の請求を全て斥けた原判決を変更した事例。
- 西谷 敏 氏 (大阪市立大学名誉教授)
▼ 11月
● 11月5日
- 中村 泰彦 (北海学園大学大学院)
- 迫田 宏治 (弁護士)
- 学校法人田中千代学園事件 東京地判 平成23年1月19日 労判1029号59頁
- 内部告発をした総務課長に対する懲戒解雇処分を有効であるとした例
● 11月12日
- 所 浩代 (北海道大学助教)
- コナミデジタルエンタテインメント事件 東京地判 平成23年3月17日 労判1027号27頁
- 育休取得後の復職時の担当業務変更とそれに伴う職位グレードの引き下げが育児休業取得に基づく差別に該当するかいなかが争われた例
- 道幸 哲也 (放送大学教授)
● 11月19日 於:北海学園大学
- 川久保 寛 (北海道大学大学院)
- 介護報酬違法受領損害賠償請求住民訴訟事件 最一小判 平成23年7月14日 裁時1535号9頁
- 介護保険法上の指定居宅サービス事業者等の指定を受けた事業者が、不正の手段によって当該指定を受けた場合であっても、市から受領した居宅介護サービス費につき介護保険法22条3項(平成17年改正前)に基づく返還義務を負わないとされた事例。
- 嶋田 佳広 (札幌学院大学)
- いよいよスタート ―― 求職者支援制度は使えるか?
● 11月26日
- 小笠原 萌 (北海道大学研究生)
- 国・三鷹労基署長(いなげや)事件 東京地判 平成23年3月2日 労判1027号58頁
- 株式会社いなげや(本件会社Z)に雇用されていたAの妻である原告Xが、三鷹労基署長(本件処分行政庁Y)に対して、Aの精神病発症による自殺は、業務に起因していると主張し、労働者災害補償保険法に基づく遺族補償等の支給を請求したところ、いずれも支給しない旨の処分の取り消しを求めた事案。
- 村田英之 (弁護士)
- 国際興業大阪事件 大阪地判 平成23年1月28日 労判1027号79頁
- 2年余りの間に13件の事故を起こしたタクシー運転手に対する減給処分が有効とされ、かつ14件目の事故についての全損害を運転手に負担させることが信義則上相当と認められる範囲にあるとされた事例。
▼ 12月
● 12月3日
- 柳原 世路 (北海道大学法学部4年)
- 奈良県(医師・割増賃金)事件 大阪高判 平成22年11月16日 労判1026号144頁
- 被告(奈良県)が管理運営する病院の産婦人科に勤務する原告らが行った宿日直勤務および宅直勤務の時間は労基法32条の労働時間であり、労基法37条にいう時間外・休日勤務であるのに、割増賃金が支払われていないと主張して、遅延損害金の支払を求めた事案。
- 平澤 卓人 (弁護士)
- 技術翻訳事件 東京地判 平成23年5月17日 労判1033号42頁
- 労働条件明示義務(労基法15条)や労働契約の内容促進条項(労契法4条)から、文書のない本件において賃金減額の黙示の同意が成立しないことを論じた判決。
● 12月10日
- 松田 朋彦 (北海道大学大学院)
- 国・米沢労基署長(通勤災害)事件 東京地判 平成22年10月4日 判タ1344号145頁
- 従業員が、就業時間後に勤務先事業所近くの体育館で開催された従業員会主催のバドミントン大会に参加し、その帰宅途中に遭った交通事故について、通勤災害とは認められなかった事例。
- 南 健悟 (小樽商科大学商学部准教授)
- 船橋労基署長事件 東京地判 平成23年5月19日 労経速2115号3頁
- 従業員としての実質を有していた執行役員が労災保険法上の労働者に該当するとされた例
● 12月17日
- 戸谷 義治 (琉球大学法文学部講師)
- 高見澤電機製作所ほか2社事件 東京地判 平成23年5月12日 別冊中労時1412号14頁
- 富士通(親会社)は、資本関係及び出身の役員を通じ、孫会社としての高見澤に対し、経営に一定の支配力を有していたとみることができるし、FCL(子会社)は、資本関係及び兼務する役員を通じて、経営に一定の支配力を有し営業取引上優位な立場を有していたとみることができるものの、労働者の基本的な労働条件等について雇用主と同視できる程度に現実的かつ具体的に支配、決定できる地位にあったというだけの根拠は存在しないから、いずれも労組法7条の使用者には当たるということはできないとし、また高見澤のした従業員の配転等についても不当労働行為にはあたらないとした例。
- 小宮 文人 (専修大学法務研究科教授)
- コーセーアールイー(第1)事件 福岡高判 平23年2月16日 判時2121号137頁
- いわゆる「内々定」の取消が、内々定により成立した労働契約を一方的に 解約するものであって違法であるとして損害賠償を求めた請求が棄却された事例。
▲ 先頭へ
