▼ 7月
● 7月5日
- 所 浩代 (北海道大学大学院大学院)
- 英光電設事件 大阪地判 平成19年7月26日 労判953号57頁
- 腰痛をもつ労働者の残業拒否と業務命令違反に基づく解雇の有効性。
- 山田 哲 (東京農大網走)
● 7月12日
- 林 良榮 (北海道大学大学院)
- 労使紛争解決システムとしての不当労働行為
―― 日本と台湾の比較
- 橋本 孝夫
- NTT労働組合(組合脱退妨害)事件 仙台地判 平成19年12月11日 労働判例954号17頁
- 組合脱退の効力の発生を組合の承認にかからしめることは,脱退の自由をいわれなく制約するものであって許されないとされた例。
● 7月19日
- 大石 玄 (北海道大学大学院)
- 国・国立循環器病センター(看護師・くも膜下出血死)事件 大阪地判 平成20年1月16日 労働判例958号21頁
- 当時25歳の看護師がくも膜下出血を発症して死亡したことにつき,単に平均化して認定基準に照らすときには時間的(量的)過重性があったとはいえないものの,勤務と勤務の間隔が6時間未満となるシフトの組み合わせが月に平均5回あったことからすると疲労の蓄積は極めて大きかったとされ,公務起因性が認められた例。
- 嶋田 佳広 (札幌学院大学)
- 最低生活保障制度の変容 : 就労支援型公的扶助の特徴と課題
● 7月26日
- 道幸 哲也 (北海道大学)
- 斉藤 善久 (北海道大学研究員)
- オフィステン事件 大阪地判 平成19年11月29日 労働判例956号16頁
- 出社時刻と退社時刻を労働者自らが記入する出退勤表の記載は,時間外労働の算定の資料とすることが可能とされた例。
▼ 8月
● 8月23日
- 朝田 とも子 (北海道大学大学院)
- 兼松事件 東京高判 平成20年1月31日 労働判例959号85頁
- コース別採用の女性従業員につき,同期入社の一般職男性従業員と比較して賃金に格差があるのは違法な男女差別によるものであるとして,請求を棄却した第一審の判決を否定した例。
- 昭和シェル石油(賃金差別)事件 東京高判 平成19年6月28日 労働判例946号76頁
- 職能資格等級における格付けに男女格差のあることが認められるが,本訴が提起された日から遡って3年より前の期間における不法行為によるsんがi賠償請求権は時効により消滅したとされた例。
- 開本 英幸 (弁護士), 本久 洋一 (小樽商科大学)
● 8月30日
- 三浦 保紀 (北海道大学大学院大学院)
- 大阪初芝学園(幼稚園教諭・賃金合意)事件 大阪高判 平成19年9月27日 労判954号50頁
- ベースアップ停止等の合意は経営改善時にベアを元にもどすことを合意したものではないが、給与体系等の問題を再度誠実に協議する旨の合意であったとし、いっさい協議に応じなかった被控訴人学校法人の義務違反を認め、ベア分の賃金支払いを認めた例。
- 山田 哲 (東京農大網走)
- 学校法人関西大学(高校教諭・停職処分)事件 大阪地判 平成19年11月29日 労働判例956号29頁
- 修学旅行引率中の飲酒と事後の対応を理由の停職処分の相当性
- 熊本県教委(教員・懲戒面初稿処分)事件 福岡高判 平成18年11月9日 労働判例956号69頁
- 生徒情報紛失と酒気帯び運転検挙を理由とする懲戒免職処分
▼ 9月
● 9月13日
- 所 浩代 (北海道大学大学院大学院)
- 精神障害者の雇用保障 ―― アメリカにおける精神障害者に対する労働政策及び障害差別禁止法制(ADA)によるアプローチの検討
- 國武 英生 (北九州市立大学)
● 9月20日
- 石黒 匡人 (小樽商科大学)
- 丸亀氏・市公平委〔降任処分不服申立〕事件 高松地判 平成19年12月26日 労働判例958号39頁
- 地方公共団体の新設合併に伴う任命発令によって従前の職位が変更された一般職職員からの不服申立につき,地公法の不利益処分にあたらないとして却下した市公平委員会の採決が,違法として取り消された例。
- 斉藤 善久 (北海道大学研究員)
- 労働時間法理から考える 〔1〕 労働時間の決定・変更手続
- 参考) 函館信金事件 最二小判 平成12年9月22日 労判788号17頁
- 参考) ドワンゴ事件 京都地判 平成18年5月29日 労判920号57頁
- 大石 玄 (北海道大学大学院大学院)
- 労働時間法理から考える 〔2〕 労働時間規制と健康・生活
- 参考) ハヤシ(くも膜下出血死)事件 福岡地判 平成19年10月24日 労判956号44頁
- 参考) 国・国立循環器病センター事件 大阪地判 平成20年1月16日 労働判例958号21頁
▼ 10月
● 10月4日
- 小宮 文人 (北海学園大学)
- 熊坂ノ庄スッポン堂商事事件 東京地判 平成20年2月29日 労判960号35頁
- 東京勤務の労働者に対して発せられた愛知県での45日間の研修・出張命令に従わなかったことを理由としてなされた懲戒解雇につき,無効と判断された例。
- 山田 哲 (東京農大網走)
- 労働時間法理から考える 〔3〕 管理監督者の範囲と付加金請求
- 戸谷 義治 (北海道大学大学院)
- 労働時間法理から考える 〔4〕 労働時間の算定ルールと緩和規定
● 10月18日
● 10月25日
- 川久保 寛 (北海道大学大学院)
- 積善会事件 最一小判 平成19年1月25日 民集61巻1号1頁/判時1957号60頁
- 都道府県による児童福祉法27条1項3号の措置に基づき社会福祉法人の設置運営する児童養護施設に入所した児童を養育監護する施設の職員等は,都道府県の公権力の行使に当たる公務員に該当するとされた事例。
- 三浦 保紀 (北海道大学大学院)
- 費用徴収処分等取消請求事件 札幌地判 平成20年7月31日 判例集未登載〔→裁判所〕
- 他人からの借入金を収入認定してなした生活保護法78条にもとづく費用徴収決定の一部を違法として同決定処分を取り消した事例。
▼ 11月
● 11月1日
- 坂本 恵子 (北海道労働局相談員)
- キヤノンソフト情報システム事件 大阪地判 平成20.年1月25日 労働判例960号49頁
- 2度の復職申請拒否後の休暇期間満了による退職扱いについてが争われた例。
- 辻村 昌昭 (淑徳大学)
- 使用者団体におけるOTM 《協約に拘束されないメンバー=Mitgliedschaft
ohneTarifbindung》 の許容性について
● 11月8日
- 所 浩代 (北海道大学大学院)
- 日本システム開発研究所事件 東京高判 平成20年4月9日 労判959号6頁
- 新年度の年俸制の額につき,労使の合意が成立しない場合,年俸制の決定手続等が具体的に就業規則に明示され,かつその内容が公正な場合には使用者に評価決定権があるとした上で,使用者の価決定権が否定された裁判例。
- 橋本 孝夫
- 新国立劇場運営財団事件 東京地判 平成20年7月31日 労旬1679号54頁
- 毎年,期間を1年とする契約を締結している合唱団員が,次期の契約に関する団体交渉を申し入れたにもかかわらず,合唱団員は労組法上の労働者ではないとして団交が拒否された事案。
● 11月22日
- 渡辺 まどか (北海学園大学院)
- スウェーデンの納得調達の手順――レミス制度について
- 山田 哲 (東京農大網走)
- 企業年金における《給付減額》
- 参考) NTTグループ企業〔年金規約不承認処分〕事件 東京高判
平20年7月9日 労判964号5頁
● 11月29日
- 本久 洋一 (小樽商科大学)
- 日本IBM〔会社分割〕事件 東京高判 平成20年6月26日 労判963号16頁
- 本件会社分割は民法625条1項の脱法行為あるいは権利濫用には当たらないとした原審の判断が維持された例。
- 大石 玄 (北海道大学大学院)
- ノースウエスト航空〔FA配転〕事件 東京高判 平成20年3月27日 労判959号18頁
- 客室乗務員を地上職とする配置転換命令を有効としていた原審(千葉地判平成18年4月27日労判921号57頁)の判断を変更し,配転命令権の濫用があったとして無効とした例。
▼ 12月
● 12月6日
- 山田 哲 (東京農大網走)
- 協和出版販売事件 東京高判 平成19年10月30日 労判963号54頁
- 改正高年齢者雇用安定法の施行に伴って定年年齢を55歳から60歳に引き上げ,併せて55歳の翌日から嘱託社員として扱い,従業員とは異なる給与体系とすることが就業規則の不利益変更にあたると主張された事案において,賃金差額の請求を棄却した第一審の判断が結論において相当とされた例。
- 三浦 保紀 (北海道大学大学院)
- 中央建設国保事件 東京高判 平成20年4月23日 労判960号25頁
- 労働協約の改定により退職金の指数を変更して支給額が引き下げられることになった事案につき,労働協約の変更に際しての意見集約・調整プロセスに公正さがうかがわれないとして当該協約は原告組合員に対して拘束力を持たないとした第一審判決が取り消された例。
● 12月13日
- 道幸 哲也 (北海道大学)
- 小宮 文人 (北海学園大学)
- 京都市〔教員・勤務管理義務違反〕事件 京都地判 平成20年4月23日 労働判例961号13頁
- 教育職員が時間外勤務を行うに到った事情・職務内容・実態等が職員の自由意思を強く拘束するような状況下でなされ,しかも給特法の趣旨を没却するような場合には違法となると判示された例。
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