7月
● 7月7日
- 川久保 寛 (北海道大学大学院)
- 国・太田社会保険事務所長事件 前橋地判 平成18年12月20日 労判929号80頁
- 取締役の業務上の負傷と健康保険法上の療養給付不支給について。不支給処分に違法はないとされた例。
- 湊 栄市 (北海道大学大学院)
- 大阪府住宅供給公社事件 大阪地判 平成18年7月13日 労判933号57頁
- 本件各雇止めは、原告らに帰責性があることを理由とするものはなく、専ら使用者たる被告の経営上の事情に基づくことを理由とするものである以上、整理解雇と同様の考慮が必要というべきであり、本件各雇止めが有効であるというためには,(1)雇止めの必要性があったかどうか、(2)被告において、雇止めを回避するための努力をしたかどうか、(3)雇止めに至る手続きが適正であったことを要するとされた例。
● 7月14日
- 南 健悟 (北海道大学大学院)
- アットホームほか(従業員持株会解散)事件 東京地判 平成18年69月26日 労判934号82頁
- 従業員持株会の解散決議不存在確認の訴えが却下された例。
- 橋本 孝夫 (北海道大学大学院)
- 自治労・公共サービス清掃労働組合ほか(白井運輸)事件 東京地判 平成18年12月26日 労判934号5頁
- ピケッティングにつき不法行為が成立するとされ、被告労組とその役員ら及び上部団体は本件ピケッティングによる損害(得べかりし請負代金、違約金)を連帯して賠償する責任を負うとされた例。
● 7月21日
- 久慈 享 (北海道大学大学院)
- 松下プラズマディスプレイ事件 大阪地判 平成19年4月26日 公刊物未登載
- 偽装請負の疑いが極めて強い形態で就労していた原告と発注先(その実質は派遣先)である被告との間の黙示の雇用契約の成立が否定され、また、被告が原告に対しリペア作業を命じたことは違法であり、慰謝料45万円が認められた例。
- 淺野 高宏 (弁護士)
- PE&HR事件 東京地判 平成18年11月10日 労判931号65頁
- 労働基準法41条2号にいう管理監督者とは、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的立場にあるものと定義されるところ、一般的にはライン管理職を想定しているが、他方、企業における指揮命令(決定権限)のライン上にはないスタッフ職をも包含するものとされた例。
● 7月28日
- 鈴木敦悠+倉本和宜 (専門研究員)
- 東武スポーツ(宮の森カントリークラブ・配転)事件 宇都宮地判 平成18年12月28日 労判932号14頁
- 本件職種変更命令は、労働者に対し通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものであり、権利の濫用に該当するとして、債権者らの、職種変更命令の発令禁止の申立が認められた例。
- 鈴木 真史 (北海道大学大学院)
- トキワ工業事件 大阪地判 平成18年10月6日 労判933号42頁
- 取引先の倒産について適切な措置をとらなかったために売掛代金を回収できず、会社が損害を被ったとしてなされた、営業所長に対する解雇(後に組合の要求により撤回)が、客観的に合理的な理由を欠く不当なものであるとされた例。
8月
● 8月4日 @ニセコ
- 高橋 賢司 (立正大学)
- 大内 伸哉 (神戸大学)
● 8月5日 @ニセコ
- 道幸 哲也 (北海道大学)
- 小宮 文人 (北海学園大学)
- 嶋田 佳広 (札幌学院大学)
- 最低賃金と社会保障給付の接点――ドイツの就労支援型公的扶助制度を素材に
● 8月6日 @ニセコ
- 野川 忍 (東京学芸大学)
- 山田 哲 (東京農業大学網走)
● 8月25日
- 大石 玄 (北海道大学大学院)
- 根岸病院(団交権等侵害損害賠償)事件 東京高判 平成18年11月30日 労判934号32頁
- 誠実交渉義務に反するとして使用者に対し50万円の慰謝料支払いを命じていた一審判決が取り消された例。
- 平賀 律男 (北海道大学大学院)
- 日産プリンス千葉販売事件 東京地判 平成19年2月22日 労経速1971号3頁
- 御用組合化のための脱退誘導行為および援助行為は不法行為にあたるとした例。
9月
● 9月1日
- 斉藤 善久 (北海道大学講師)
- 久慈 享 (北海道大学大学院)
- 朝日新聞社(ヘラルド朝日)事件 東京地判 平成19年3月19日 労経速1974号3頁
● 9月8日
- 巽 敏夫 (北海道大学大学院,社会保険労務士)
- 損害保険ジャパンほか(人事考課)事件 東京地判 平成18年9月13日 労判931号75頁
- 上司らの不当な考課により給与を減額されたなどとして、原告Xが被告上司Y1び被告Y2社に対してなした、債務不履行又は不法行為に基づく差額賃金等および慰謝料、加金の請求がいずれも棄却された例。
- 爰地紗佳,後藤美海子 (北海道大学専門研究員)
- 関西金属工業事件 大阪地判 平成18年9月6日 労判929号36頁
- 労働契約を解約(解雇)するとともに新たな労働条件での雇用契約の締結(再雇用)を募集すること(いわゆる変更解約告知)が、適法な使用者の措置として許される場合はあり得るとされた例。
- 本久 洋一 (小樽商大)
- メンタルヘルスと労働法――うつ病自殺の損害賠償事件を中心に
- 参考) みずほトラストシステムズ(うつ病自殺)事件 東京地裁八王子支判 平成18年10月30日 労判934号46頁
- 参考) スズキ(うつ病自殺)事件 静岡地裁浜松支判 平成18年10月30日 労判927号5頁
● 9月15日
- 朝田 とも子 (北海道大学大学院)
- 通勤災害をめぐる最近の裁判例
- 国・羽曳野労基署長(通勤災害)事件 大阪高判 平成19年4月18日 労判937号14頁
- 中央労働基準監督署長事件 東京地判 平成19年3月28日 労経速1971号17頁
- 国・大阪西労基署長(通勤災害)事件 大阪地判 平成18年12月13日 労判934号20頁
- 鈴木 真史 (北海道大学大学院)
- JR西日本(可部鉄道・日勤教育)事件 広島高判 平成18年10月11日 労判932号63頁
- 三浦 保紀 (北海道大学大学院)
- クリスタル観光バス(雇用延長)事件 大阪高判 平成18年12月28日 労判936号5頁
● 9月29日
- 森本 富美 (北海道大学専門研究員)
- 立正佼成会事件 東京地判 平成19年3月29日 労経速1973号3頁
新宿労働基準監督署長(立正佼成会)事件 東京地判 平成19年3月14日 労経速1973号45頁
- 自殺した小児科医のうつ病の発症と業務との相当因果関係を否定した例。
- 所 浩代 (北海道大学大学院)
- サン石油(視力障害者解雇)事件 札幌高判 平成18年5月11日 労判938号68頁
- 視力障害を秘匿して雇用されたことは、就業規則の懲戒解雇事由及び普通解雇事由に該当するとはいえないとし、本件解雇は解雇権の濫用であるとした地裁判決が維持された事件。
10月
● 10月6日
- 中野 麻美 氏 (弁護士)
- 湊 栄市 (北海道大学大学院)
- 中山書店事件 東京地判 平成19年3月26日 労経速1975号7頁
- 原告らに同意なくされた年俸額の減額を有効とした例。
● 10月28日
- 鈴村 美和 (北海道大学大学院)
- 「医療保護入院における患者の権利についての保護者との関係からの一考察」
- 川久保 寛 (北海道大学大学院)
11月
● 11月10日
- 倉本 和宜 (北海道大学専門研究員)
- 国際観光振興事件 東京地判 平成19年5月17日 労経速1975号20頁
- 直属の上司ではない本部部長が修正した海外職員の人事評価に基づきなされた降格は,人事権の濫用にあたると判断された例。
- 本久 洋一 (小樽商科大学)
- 日本アイ・ビー・エム(会社分割)事件 横浜地判 平成19年5月29日 労判942号5頁
- 被告会社の一事業部門を会社分割し,その後,他社との合弁会社に分割会社の全株式を譲渡する方針が決定・実効される状況下において,分割計画書に記載された原告労働者らがなした,被告に対し労働契約上の権利を有する地位の確認等の請求が棄却された例。
- 参考資料) 本久「旧商法上の会社分割にともなう労働契約承継に際しての法定協議手続の履行の有無」 労働法律旬報1657号6〜27頁
● 11月17日
- 鈴木 真史 (北海道大学大学院)
- 青葉運輸事件 東京地判 平成19年3月13日 労経速1975号16頁
- 採用に際し期待した事務処理能力を有していなかったことを理由とする解雇を無効とした例。
- 戸谷 義治 (北海道大学大学院)
- 日本システム開発研究所事件 東京地判 平成18年10月6日 労判934号69頁
- 就業規則に規定化されずに長年行われてきた年俸制の賃金決定方法につき、労使慣行になっていたものと認められるとされた例。
12月
● 12月1日
- 三浦 保紀 (北海道大学大学院)
- 全日本建設運輸連帯労組近畿地本(支部役員統制処分等)事件 大阪地判 平成19年1月31日 労判942号67頁
- 上部組織である被告組合の統制委員会から執行権停止処分を受けた原告支部役員らにつき、支部役員としての執行権を停止されていないことの確認、および被告組合の同支部再建委員会から除名処分を受けた原告組合員らにつき、組合員たる地位の確認と無効な除名処分による慰謝料の各請求が認容された例。
- 大石 玄 (北海道大学大学院)
- 東京海上日動火災保険(契約係社員)事件 東京地判 平成19年3月26日 労判941号33頁
- 契約係社員制度廃止の方針に対してなされた同社員の地位確認請求につき、確認の利益が認められた例。
● 12月8日
- 所 浩代 (北海道大学大学院)
- 魚沼中央自動車学校(湘南ドライビングスクール)事件 横浜地判 平成19年1月18日 労判940号47頁
- 自動車学校の廃止により訴外A社を解雇された組合所属の教習指導員らによる、グループ企業の被告Y社に対する雇用関係存続確認請求および賃金支払請求が認容された例。
- 中川 純 (北星学園大学)
● 12月15日
- 南 健悟 (北海道大学大学院)
- リアルゲート(エクスプラネット)事件 東京地判 平成19年4月27日 労判940号25頁
- コンピュータープログラマーおよびシステム操作要員の派遣を目的とする原告会社の元代表取締役が、会社を退職して競業会社を設立し、会社の従業員らに働きかけて新会社に移籍させるなどした行為は、忠実義務に反し、不法行為を構成するとされた例。
- 平賀 律男 (北海道大学大学院)
- 國武 英生 (北九州市立大学)
- 藤沢労基署長(大工負傷)事件 最一小決 平成19年6月28日 労判940号11頁
- 作業員を持たずに1人で工務店の大工仕事に従事する形態で稼働していた大工が労働基準法および労働者災害補償保険法上の労働者にあたらないとされた事例。
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