▼ 1月
- 1月7日
- 大石 玄 (北海道大学大学院)
モルガン・スタンレー・ジャパン・リミテッド(本訴)事件 東京地判 平成17年4月15日 労判895号42頁
- 別件訴訟の提起が原告個人としての行動であっても,被告会社の事業行動としての実質的側面を有しており,被告の利益が害されると認められる場合には,かかる行動の回避を会社は業務として命令できるとされた例
- 山田 哲 (北海道大学大学院)
湘南精機事件 東京高判 平成17年5月26日 労判898号31頁
- 中小企業退職金共済法に定められている被共済者(従業員)の利益保護に関する各規定は、同法に反する内容の契約についてはその効力を認めない強行法規であると解するのが相当とされた例
- 1月14日
- 唐津 博 (南山大学大学院法務研究科教授)
「労働契約法の立法化をめぐる議論について――厚労省・研究会報告と連合総研・研究会『労働契約法試案』を中心に」
- 参考文献) 厚生労働省 「今後の労働契約法制の在り方に関する研究会報告書」 (2005年9月)
- 参考文献) 連合総研:労働契約法制研究委員会報告書 「労働契約法試案――ワークルールの確認とさらなる充実を求めて」
(2005年10月)
- 参考文献) 「〈検討〉 『今後の労働契約法制の在り方に関する研究会中間取りまとめ』を読んで」
労働法律旬報1600号(2005年5月)4頁以下
- 参考文献) 「特集:新しい労働契約法制を考える――中間取りまとめの主張と課題」 ビジネス・レーバー・トレンド2005年9月号2頁以下
- 参考文献) 唐津博 「労働契約法の制定に向けて」
ジュリスト1292号(2005年6月)2頁
- 参考文献) 唐津博 「2003年労基法改正と解雇・有期契約規制の新たな展開」 日本労働研究雑誌523号(2004年1月)4頁
- 参考文献) 菅野和夫 「労働契約法制の課題――その概要と考え方」
中央労働時報1049号(2005年11月)2頁
- 参考文献) 西谷敏 「何のための労働契約法制か」
月刊労委労協592号(2005年8月)2頁
- 道幸 哲也 (北海道大学大学院法学研究科教授)
アートネイチャー事件 東京地判 平成17年2月23日 労判902号106頁
- 原告が,原告の元従業員であった被告Aらが,本件顧客情報及び本件顧客名簿について不正取得行為等の不正競争行為を行い,原告を退社した後に原告と同業の被告会社に就職したことは競業避止義務違反を構成するとし,被告らに対し,本件顧客名簿の使用差止等を求めた事案で,被告Aらにおいて,本件顧客名簿を不正に取得したり,被告会社に開示したり,自ら使用するなどし,被告会社においても,不正取得,不正開示があることを知りながら本件顧客名簿を使用したとの原告の主張を基礎づける具体的な事実の存在を認定することはできないとし,請求を棄却した事例。
- 1月28日
- 所 浩代 (北海道大学大学院)
泉大津市介護保険条例事件 大阪地判 平成17年6月28日 賃社1401号64頁
- 生活保護基準以下の収入しかない低所得者から介護保険料を徴収し、年金から天引きすることを定めた介護保険条例が、違憲違法ではないとした事例
- 倉田 聡 (北海道大学大学院法学研究科教授)
医療制度改革大綱における高齢者医療制度の問題点
▼ 2月
- 2月4日
- 橋本 孝夫 (北海道大学大学院)
大学教授セクハラ事件 東京地判 平成17年6月27日 判例時報1897号129頁 〔→裁判所〕
- 平賀 律男 (北海道大学大学院)
ナブテスコ(ナブコ西神工場)事件 神戸地明石支判 平成17年7月22日 労判901号21頁
- 安部 薫道 (北海道大学大学院)
ビル代行(宿直勤務)事件 〔第一審〕 東京地判 平成17年2月25日 労判893号113頁
ビル代行(宿直勤務)事件 〔控訴審〕 東京高判 平17年7月20日 労判893号13頁
井之頭病院事件 東京地判 平成17年8月30日 労経速1916号3頁
- 2月11日 祝日
- 2月18日 社会保障法研究会
- 朝田 とも子 (北海道大学大学院)
韓国ハンセン病補償請求訴訟 東京地判 平成17年10月25日 判時1910号36頁
台湾ハンセン病補償請求訴訟 東京地判 平成17年10月25日 判時1910号69頁
- 鈴村 美和 (北海道大学大学院)
神戸市垂水区役所事件 大阪高判 平成17年6月30日 賃社1402号44頁
- 児童扶養手当の請求・相談者に対し、認定請求書の交付を拒否したこと、および給付の種類・受給要件の内容を教示しなかった市職員の行為は職務上の義務違反にあたるが、損害との間に因果関係はないとして右手当の損害賠償請求を棄却した事例
- 2月25日
- 湊 栄市 (北海道大学大学院)
新阪神タクシー事件 大阪地判 平成17年3月18日 労判895号62頁
- 本件においては、いずれも債務の本旨に従った労務の提供があったとはいえないのであるから、原告が主張する期間の出勤日につき、これを出勤したものとして算定すべきとはいえないとして、被告会社が、原告に対し、年次有給休暇請求権を有しないものとして扱ったことが、雇用契約の債務不履行又は不法行為に該当しないとされた例
- 戸谷 義治 (北海道大学大学院)
モルガン・スタンレー・ジャパン・リミテッド(超過勤務手当請求)事件 東京地判 平成17年10月19日 労働判例905号5頁
- 被告の従業員であった原告が、超過勤務手当の支払いを求めた事案で、原告の給与は労働時間数によって決まっているのではなく、会社にどのような営業利益をもたらし、どのような役割を果たしたかによって決められていること等の事実に照らすと、被告から原告へ支給される毎月の基本給の中に所定時間労働の対価と所定時間外労働の対価とが区別されることなく入っていても、労基法37条の制度趣旨に反することにはならないとし、請求を棄却した事例。
▼ 3月
- 3月4日
- 佐久間 ひろみ (北海道大学大学院)
福岡雙葉学園事件 福岡高判 平成17年8月2日 労働判例902号81頁
- 被控訴人において、長年にわたって給与規定を人事院勧告に倣って改定してきて、これが当然のごとくに被控訴人の職場に受け入れれれてきたという事実があるからといってそれは勧告内容がいわゆるプラス勧告であり、労働者側にとって相応の利益になるものであったが故に、たまたま労働者側の個別の同意を得るまでもなかったというにすぎず、マイナス勧告がなされた場合についてまで、安易にこれと同視することは許されないとされた例
- 呂 暁征 (北海道大学大学院)
K工業技術専門学校(私用メール)事件 福岡地久留米支部判 平成16年12月17日 労働判例888号57頁
- 業務用パソコンを使用してインターネットの出会い系サイト等に投稿し、多数回の私用メールを送受信した専門学校の教員に対する懲戒解雇処分につき、職務専念義務や職場規律維持に反するだけでなく教職員としての適格性や学校の名誉信用にもかかわるものであって懲戒解雇事由に一応は該当するが、同処分は過酷にすぎ解雇権の濫用として無効とされた例
- 大石 玄 (北海道大学大学院)
太陽自動車・北海道交運(便宜供与廃止等)事件 東京地判 平成17年8月29日 労働判例902号52頁
- 会議室使用等の会社施設の使用,チェックオフ,組合掲示板等の貸与,組合事務所の賃料肩代わり,在籍専従者の社会保険料の事業者負担の会社払いの各便宜供与の注視ないし廃止した措置が不法行為に該当するとされ,会社に対し200万円の支払いが命じられた例
- 3月11日
- 川久保 寛 (北海道大学大学院)
東邦生命保険事件 東京地判 平成17年11月2日 労経速1923号22頁
- 希望退職制度に応じるか否かの判断に必要な情報提供はあったとして、破綻した生保会社に対する損害賠償請求等が認められなかった例
- 小宮 文人 (北海学園大学)
鉄道建設・運輸施設整備支援機構事件 東京地判 平成17年9月15日 労判903号36頁
- 国鉄改革の経緯や改革関連8法の立法経過に照らせば、再就職促進法は、失効後、事業団と職員との雇用関係が当然に終了することを予定しており、本件原告らの解雇が、同法の失効に伴い、事業団就業規則22条4号に基づき行われたものとして憲法、労組法、改革法、再就職促進法に違反せず、有効とされ、解雇の違法を前提とする原告らの雇用関係の存在確認、賃金支払いおよび損害賠償の請求が棄却された例
- 3月18日
- 安部 薫道 (北海道大学大学院)
国民健康保険料賦課処分取消等請求事件(杉尾訴訟) 最大判 平成18年3月1日 判例集未登載 〔→最高裁〕
- 倉田 賀世 (日本学術振興会特別研究員)
ニーズ論に基づいた児童手当制度の一考察
- 3月25日
- 南 健悟 (北海道大学大学院)
JT乳業事件 名古屋高裁金沢支部判 平成17年5月18日 労判905号52頁
- 品質保持期間切れの牛乳を再利用し集団食中毒を発生させた会社が解散し、その結果、解雇された従業員が会社の代表取締役に対し、重大な過失による任務懈怠があるとして求めた損害賠償請求が認容された事例
- 浅野 高宏 (弁護士)
藤沢薬品工業(貸金台帳等文書提出命令)事件 大阪高判 平成17年4月12日 労判894号14頁
- 電子データであっても一定のコンピューターソフトを利用することによって、ディスプレイの画面上で文字として閲覧(閲読)できることは抗告人会社も自認しているから、書面以外の媒体上に存在する文字情報として文書性を有することは否定できないとされた例
4月
● 4月1日
- 久慈 享 (北海道大学大学院)
- ヨドバシカメラほか事件 東京地判 平成17年10月4日 労働判例904号5頁
形式上は業務請負であるが、実質的には二重派遣の実態があった状況での派遣元従業員による派遣労働者に対する暴行等につき、派遣先会社の使用者責任が争われた例
- 斉藤 善久 (北海道大学助手)
- 日本郵便逓送(協約改訂)事件 大阪地判 平成17年9月21日 労働判例906号36頁
一部職種組合員の賃金減額を内容とする労働協約の改訂が有効であるとされ、被告会社に対する賃金差額支払請求が棄却された例
- 参考) 箱根登山鉄道事件 東京高判 平成17年9月29日 労働判例903号17頁
● 4月8日
- 三浦 保紀 (北海道大学大学院)
- 菅原学園事件 さいたま地裁川越支部判 平成17年6月30日 労判901号50頁
専門学校の教員として採用された者につき、職種限定の合意は無かったとされた例。
- 戸谷 義治 (北海道大学大学院)
- T製作所事件 甲府地裁都留支部判 平成16年8月18日 労経速1879号27頁
時給には、深夜勤務手当及び時間外手当が含まれているとして、一部未払休日手当を除き原告の請求を棄却した例。
- 神代学園ミューズ音楽院事件 東京高判 平成17年3月30日 労判905号72頁
使用者の明示の残業禁止の業務命令に反して、労働者が時間外又は深夜にわたり業務を行ったとしても、これを賃金算定の対象となる労働時間と解することはできないと判断した一審判決が維持された例。
● 4月15日
- 所 浩代 (北海道大学大学院)
- 損害賠償請求(C型肝炎解雇)事件 神戸地判 平成17年3月25日 公刊物未登載 〔→裁判所〕
C型慢性肝炎に罹患している原告が、人材派遣会社である被告A社に雇用され、同社から被告D社に派遣されて稼動していたところ、被告A及び同D等の従業員らが、原告がC型肝炎に罹患していることを上司に報告することにより原告のプライバシーを違法に侵害した上、被告らが共同してC型肝炎罹患を理由に原告を解雇したなどとして、被告らに対し、損害賠償を求めた事案で、本件解雇は、C型肝炎に対する十分な認識ないし調査もないまま一種の偏見に基づいてなされたものであり、著しく社会的相当性を逸脱した違法行為というべきであるが、被告らの従業員らによる本件罹患事実の開示行為が、社会通念上許容される限度を逸脱したものとは認められないとして、請求の一部を認容した事例。
- 平賀 律男 (北海道大学大学院)
- 東京都労委(国民生活金融公庫)事件 東京高判 平成16年11月17日 労判902号127頁
- 湊 栄市 (北海道大学大学院)
- 国(金沢労基署長)災害調査復命書提出命令事件 最三小判 平成17年10月24日 労判903号5頁
- 廿日市労基署長(災害調査復命書等提出命令)事件 広島地判 平成17年7月25日 労判901号14頁
● 4月22日
- 吉田 邦彦 (北大大学院法学研究科教授)
- 損害賠償請求事件 仙台地判 平成10年11月30日 判時1674号106頁
精神分裂病患者による殺人につき患者の精神保護法上の保護者に民法714条の責任が認められた事例
- 川久保 寛 (北海道大学大学院)
- 住民票転居届不受理処分取消請求事件 大阪地判 平成18年1月27日 賃社1412号58頁
5年あまりにわたって、公園内にテントを設置し居住してきた「ホームレス」が、テント所在の公園を住所とする転居届を不受理処分とされたことの取り消しを求めたのに対し、日常生活を営むテントの所在地は「住所」と認められるから、転居届けは受理すべきとして、不受理処分を違法とした事例
5月
● 5月6日
- 浅野 高宏 (弁護士)
- ユタカ精工事件 大阪地判 平成17年9月9日 労判906号60頁
- 転職の要請を受け、勤務先を退職した原告労働者と転職を要請した被告会社との間で給与について合意に至らなかった場合において、原被告間の雇用契約の成立が認められなかった例
- 山田 哲
- 住友軽金属(団体定期保険第2)事件 最高裁三小判 平成18年4月11日 公刊物未登載 〔→裁判所〕
- 団体定期保険(Aグループ保険)に基づいて被保険者である従業員の死亡により保険金を受領した会社は、その遺族に対し、社内規定に基づく給付額を超えて上記保険金の一部を支払うべきであるとした原審の判断に違法があるとされた事例
- 原審) 名古屋高判 平成14年4月24日 労判829号38頁
- 一審) 名古屋地判 平成13年3月6日 労判808号30頁
- 参考) 住友軽金属(団体定期保険第1)事件 名古屋高判 平成14年4月26日 労判829号12頁
● 5月13日
- 鈴村 美和 (北海道大学大学院)
- 札幌育成園事件 札幌高判 平成17年10月25日 賃社1411号43頁
- 札幌育成園事件 札幌地判 平成16年3月31日 賃社1411号 〔→裁判所〕
- 知的障害者更正施設が、入所者の障害基礎年金を贈与されたものとして返還を拒否したことは横領であり、また作業収益を還元しなかったことは労働の成果を不当に領得したものとして、施設を運営する社会福祉法人に対し不法行為に基づく損害賠償を命じた事例。
- 片桐 由喜 (小樽商科大学)
- 社会保険庁公務災害賠償請求(うつ病・自殺)事件 甲府地方判 平成17年9月27日 判時1915号108頁
● 5月19日 (金)
- 朝田 とも子 (北海道大学大学院)
- 国立感染症研究所事件 東京地判 平成17年9月15日 労判905号37頁
- 厳重注意は、国家公務員法に規定されている制裁である懲戒処分(行政処分)ではなく、職員が職務上の義務に違反した場合その他職務上不適当な行為があった場合において、上級の職員が当該職員の職務履行の改善向上を図るために注意を喚起し、将来を戒めるために行われる事実行為であって、法的に不利益を課すものではなく、本件注意も過去の事実行為にすぎないから、確認の利益がなく、不適法な訴えであるとされた例
- 佐久間 ひろみ (北海道大学大学院)
- 東京都教委(小学校教員分限免職)事件 東京地判 平成17年10月27日 労判908号46頁
- 本件休職処分及び本件免職処分を行った被告の判断に裁量の逸脱、濫用があったとはいえず、手続きに違法があったとも認められないとして、いずれの処分も適法であるとされ、原告による処分取消請求が棄却された例
- 國武 英生 (北海道大学大学院)
● 5月27日
- 久慈 享 (北海道大学大学院)
- 太平洋セメント・クレオ事件 東京地判 平成17年2月25日 労判895号76頁
- 配転命令の無効確認請求について、過去の意思表示の効力を問題とするもので、確認の利益を欠くとし、却下された例
- 開本 英幸 (弁護士)
- A特許事務所(就業禁止仮処分)事件 大阪地判 平成17年10月27日 労判908号57頁
- 特許事務所経営の債権者が、本件事務所を退職した債務者らに対し、退職後2年間の競合特許事務所等での就業禁止を求めた件につき、本件就業禁止事項にいう、本件事務所の顧客にとって競合関係を構成する特許事務所等とは、債権者の依頼者が債権者に依頼している同一分野において、その当業者から依頼を受けている結果、債権者の依頼者が依頼したとすればコンフリクトを生じ、弁理士法31条によりその依頼を受けることができない特許事務所等をいうと限定的に解釈するのが相当であるとされた例
6月
● 6月3日
● 6月4日
● 6月10日
- 本久 洋一 (小樽商科大学)
- 三陸ハーネス事件 仙台地決 平成17年12月15日 労経速1924号14頁
- 唯一の事業である工場の閉鎖にともなう全従業員の解雇を有効とした例
- 参考) 本久洋一「企業組織の変動と使用者概念」労働法律旬報1615号89頁(2006年)
- 大学院生プレゼンテーション
● 6月17日
- 井上 昌和 (北海道HIV訴訟・元原告,薬害エイズを考える会代表)
- 浅川 身奈栄 (薬害エイズを考える会事務局長)
- 「生きる勇気、そして未来 〜薬害エイズ被害者として,夫婦の思い〜」
- 倉田 聡 (北海道大学)
- 「無年金障害者訴訟における違法性主張の再構成―昭和60年改正の基礎年金制度導入による年金保険法の構造転換とその規範的意義」
● 6月24日
- 戸谷 義治 (北海道大学大学院)
- ブライト証券事件 東京地判 平成17年12月7日 労経速1929号3頁
- 道幸 哲也 (北海道大学)
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